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感謝の手紙





米国在住のジュリー・シャインさんから当財団の特別顧問である杉原伸生氏にメッセージを寄せて頂きました。


杉原家の皆さまへ   私のことはご存じないでしょうが、私は杉原千畝氏のおかげでこの世に生を受けた者の一人で、Julie Shainと申します。27歳になります。私の祖父Pinchos Szajngaten は、戦時中にポーランドを逃れ、リトアニアにおいて杉原氏からビザを受け取りました。  祖父はそのビザを使って中国で戦争を生きながらえた後、米国のシカゴへ向かいました。そして名前をアメリカ風に簡略化し、私の祖母 Anne と結婚、生涯で3人の子供に恵まれました。私は末っ子の Barry Shain の娘です。杉原氏の類まれなご親切について思い出す度に、涙が溢れてきます。杉原氏以上に勇敢で正義を貫いた方を私は知りません。   杉原氏の行動のおかげで、今日、少なくとも40,000人もの人々がこの世に生きているといわれています。私はその一人です。私の父も、そして3人の兄弟もその中に含まれています。4人の甥と姪も同様です。私たちはとても幸せな暮らしを送っています。もちろん、それなりの苦労や経験、喜びや悲しみはありますが、それは充実した意味のある人生になくてはならないものです。私自身は今年前半に結婚をし、仕事にも非常に恵まれ、現在はニューヨークの通信社で働いています。家族とは強い友情と絆で結ばれています。そして常に人間として成長していることを感じています。近い将来には家族を築きたいと思っています。  杉原氏や皆様に対しての感謝の気持ちは、言葉では到底お伝えできるものではありません。皆様のご家族は、人間がどこまで他人に親切になれるものかについて、私の想像を遙かに越える答えを示して下さいました。自らの幸せを犠牲にしてまでも職務命令に背き、他人の命を救おうという、人類の歴史に残ることをされたのです。この一人の男性のおかげで今ある人生について、どのように受け止めればいいのでしょうか? 杉原氏が私個人のみならず、人類の歴史をより良いものとして形作っていく上でもたらした多大な影響について、どう表現したら良いのでしょうか?どのような言葉を持ってしても、それを十分に語り尽くせることはないでしょう。   私がこの手紙をお送りすることは、杉原千畝という人のおかげでこの世に生を受けることが出来たということを深く認識している人々の、もう一人の顔をお見せしたかったからです。命を救われた人々の数は見ることはできますが、そのすべての人々の名前やそれぞれの人生について知ることは不可能に近いように思えます。私のような気持ちを抱いている人々は何万とおり、これからも数えきれないほど増えていくことでしょう。その一人一人が、杉原氏のご恩により、それぞれの物語や、夢と希望に満ちた充実した人生を満喫できているのです。  私たちは杉原氏のことを忘れたことはありません。これからもずっと。 この偉大な方とあなたへ永遠の感謝の気持ちを込めて Julie Shain 11/13/2018



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